安全・安心かつ利便性の高い社会を実現する
大規模地震の発生や、想定を超えた自然災害が多発する中、災害に強い国土づくりに向けて公共事業の重要性が再認識されています。また、社会ニーズの変化と多様化・高度化により、快適な生活を支える基盤整備への要求は高まっています。このような状況の中、私たちは、道路、橋梁、河川、上下水道に関する社会資本整備を通じて「安全・安心かつ利便性の高い社会」の実現を目指しています。
河川設計
我国はアジアモンスーン地域に位置し、四季の変化に富む自然豊かな国土です。一方、降雨量が多く、国土の70%が山地であり、地形が急峻であることも特徴です。このため、台風や梅雨による集中豪雨により、毎年のように洪水や土砂災害が発生し、尊い人命や財産が失われています。
私たちは、この洪水や土砂災害から人命や財産を守るため、災害に強い社会基盤整備の一翼を担っています。
河川計画では、これまでの台風や大雨による洪水履歴や河川規模・流域内の資産集中度合いを調査するとともに、河川流域内に大雨が降った場合の河川への流出量を算出します。さらに、この流量を流すことが可能となるように川幅を広げたり、川底を掘り下げる計画を立案します。また、これらの河川計画に伴い、橋梁、落差工、取水堰、排水樋管等の河川構造物の改築も必要です。写真は、当社が設計した河川護岸及び落差工の写真です。
橋梁設計
橋梁の設計は、予備設計により調査・測量を行い、経済性・機能性・施工を踏まえた比較検討により構造形式を決定します。その後、常時並びに地震時における構造計算を行い、構造の詳細を決定します。車両を対象とした通常の道路橋の他に農業用水を送水する機能も兼ねた環境配慮型の道路兼水路橋梁もあります。完成後の橋梁は、定期的に点検を行います。その結果により劣化や損傷が発見された場合は、劣化原因の推定・評価・判定を行い、必要な補修・補強工法について詳細設計を行います。
砂防設計
山間部の急峻な谷や沢筋では、大雨が降ると土石流を発生させることがあります。土石流の流下速度は、非常に速く(自動車のスピードと同じくらい)、人々の避難する時間を与えません。このことから、土石流は毎年のように尊い人命を奪っています。砂防設計は、この土石流を防ぐための設計で、砂防ダム、渓流保全工、山腹工等を計画・設計します。
海岸設計
海岸施設は、台風や高潮による海水の侵入を防ぎ、背後にある人や財産を守るため重要な施設です。海岸施設の設計では、現況施設の調査や波浪解析などを行い、どのような被害を受ける可能性があるのか想定することが重要です。そして、被害を最小限にするため、対象となる海岸の特性に合わせた施設規模や効果的な構造形状を検討し提案します。また、海岸は観光資源としての役割を担うことも多く、治水上の安全と海岸利用の両立を求められることがあります。多様化する施設ニーズを配慮した海岸施設設計を行っています。
道路設計
道路計画設計においては、交通量調査などの基礎調査を行い、概略計画を立案します。経済性・施工性・社会条件等を勘案し、比較検討で決定した路線により、地域住民や関係機関との調整を行い、事業遂行のサポートを行います。道路実施計画においては、測量や地質調査を実施し、舗装・構造物(擁壁・橋・トンネル等)などを詳細に設計していきます。