持続可能な開発目標(SDGs)とは
持続可能な開発目標(SDGs)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。
当社の取り組み(社長メッセージ)
当社は、昭和38年に創業して以来、経営理念である「会社の繁栄とともに全社員の生活の向上を図り、また優れた社会人としての資質の育成に努めよう」、「我社は社業を通じて恒久的に社会、地域貢献を行う」をモットーに、本日まで60年近くにわたり、建設コンサルタントとして活動してきました。
また、当社では、会社スローガンの 「大地の言葉に耳を傾けたい」 のもと、安全・安心な国づくりの基盤である多種多様な社会資本の整備における調査・計画・設計を行っております。この際に、様々な地域に住んでいる「人」やそこに存在する「多様性のある自然や生態系」にも着目して、当社の現地に適合する「技術と人の力」で、豊かで美しく、だれもが住みよい「居住空間」の創出や地域の持続的発展を支える事業活動を展開しています。
このような事業活動を通じて、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため、社員全員で、SDGsに取り組んでおります。
特に当社は、自然資本や社会資本に立脚した食料・農業・農村にかかわる分野の業務も多く、これらを通じてSDGsのめざす環境・経済・社会の統合的向上等に取り組んでいます。
食料を安定的に供給し、安全・安心な社会をつくる
世界の食料需給は、人口増加や開発途上国の経済発展に伴う食料需要の増大が見込まれるなか、農業生産は水資源の不足や地球温暖化の影響等の不安定要因をかかえており、中長期的にはひっ迫する可能性が指摘されています。また、農家人口の減少や高齢化で、耕作放棄地が増大しています。当社では、食料を生産する農地の大区画化や水田の汎用化等により、農業の効率化を図り、気象変動にも対応できるような農業水利施設の調査・計画・設計を通じて、将来にもわたり安全で安心な社会の創造に取り組んでいます。
豊かで潤いのある農村や伝統・文化を子孫にとどける
農村には、日本の原風景が残り、収穫を祝う祭りや様々な風習は日本の文化の原点であり、日本人の心のふるさととなっています。これらを守り、子孫に伝えていくことは我々の使命です。当社では、集落排水施設や農道・集落道、日本型直接支払い等の農村整備事業の計画・調査・設計を通じて、農村の原風景や地域の伝統・文化、風習、コミュニテイーの維持、醸成などに取り組んでいます。
災害に強い日本の国土をつくる
「気候変動に関する政府間パネル(ICPP)の報告書」では、今世紀末までに極端な降水がより強く、より頻発する可能性が非常に高いとしています。また、今後30年以内に、70%の確率で南海トラフ沿い大規模地震が発生すると予想されています。このような状況の中、当社では、ため池や排水ポンプ等の農業水利施設等の改修、地すべり防止事業、砂防事業、海岸堤防整備等を行うための調査・計画・設計などにより災害に強い社会の実現に取り組んでいます。
日本の豊かな生態系や生物の多様性を未来につなげる
日本は、南北に長く、様々な気候帯が存在し、世界の中でも類を見ない生物の多様性に富んだ国になっています。特に農村の自然は、農業を行うことにより形成された二次自然であり、農業に起因した独特な生態系が形作られています。この生態系や生物の多様性を当社の技術で未来につなげていきます。当社は、農業が持続的に行われるような基盤の整備や生態系に配慮した整備に取り組んでいます。また、再生可能エネルギーである「小水力発電」や「太陽光発電」等を通じてカーボンニュートラルな社会の実現をめざしています。
女性も活躍し、働きやすい活気のある職場つくり
働き方改革関連法が施行され、一億総活躍社会の実現に向けて、当社では、ノー残業デイの実施、時間外勤務の削減、在宅勤務制度の拡充などの推進や障害者雇用・高年齢者雇用も積極的に行っています。
福利厚生制度として、心身をリフレッシュするための施設(フィットネスクラブ、リゾートホテル)との提携、社員の健康診断・ストレスチェック等を実施しています。
また、社内就業規則に「育児・介護休業規定」を規定し、社員のすべてが育児・出産・介護などでキャリアを中断することがないようにしています。
地域と共に発展する会社をめざして
経営理念の一つでもある「社業を通じて恒久的に社会、地域貢献を行う」の理念の下、各公共団体主催の清掃活動を始めとした地域活動ならびに身体障害者施設などへの支援、ECOCPAP運動への参加、被災地域への支援など社会活動に取り組み、地域と共に発展する会社をめざしています。
絶え間ない技術イノベーションのために
「農業農村工学会」、「土木学会」、「(一社)農業土木事業協会」「(一社)建設コンサルタンツ協会」「愛知県農業土木測量設計技術研究会」「(一社)愛知県測量設計業協会」「愛知地域建設コンサルタンツ協会」等、多数の学会、協会に加入しています。そこで行われる各種研修会、意見交換会等に参加し、また、社内でも独自の研修を行うなど、会社全体の技術力の向上、建設コンサルタンツ業界全体の活性化に向けた活動を行っています。
独立行政法人 国際協力機構(JICA)が発行する
ソーシャルボンドへの投資について
ソーシャルボンドへの投資について
弊社は、このたび、独立行政法人 国際協力機構(JICA)が発行するソーシャルボンド(以下JICA債)への投資を決定しましたのでお知らせいたします。ソーシャルボンドとは、調達された資金が、基礎インフラ開発や社会サービスへのアクセス改善等、社会課題への対応を目的とした分野への投融資に利用されることを前提として発行される債券です。
本ソーシャルボンドにより調達された資金は、JICAが実施機関となっている政府開発援助(ODA)の有償資金協力事業を通じて、開発途上地域の経済・社会の開発、日本及び国際経済社会の健全な発展のために使用されます。事業の実施においては、明確なルールのもと、透明性・公正性を確保しており、投資された資金の使途やその成果を確認することができます。また、2019年12月20日に日本政府が公表した「SDGs実施指針改定版」において、JICA債の発行がSDGs達成に必要な資金を確保するためのファイナンスとして掲げられています。弊社は、JICA債への投資が開発途上地域の経済・社会の開発、日本及び国際経済社会の健全な発展のために活用されることにより、地域社会の発展に繋がっていくことを期待し、投資を決定いたしました。弊社は社会的課題や環境問題の解決に繋がる事業、SDGsの達成に貢献する事業を資金面からサポートし持続可能な社会の形成に寄与すべく、今後も社会的使命・役割を果たして参ります。
債券名 第59回 国際協力機構債券
年 限 10年
発行額 金100億円
発行日 2021年6月29日